No.18, No.17, No.16, No.15, No.14, No.13, No.12[7件]
大晦日だけど次に更新する分の月鯉漫画が進捗50%越えたぞ~!やったやった!
今年は漫画本2冊出せて嬉しかったです。来年は今描いてる『恩寵』を完結させつつ、そこから『星のない海』に繋がる話に少しでも取りかかれたらいいなと思います。月島にも鯉登にも絶対己の恋心を自覚して向き合ってもらうんだ……
今年もありがとうございました。よいお年を!
今年は漫画本2冊出せて嬉しかったです。来年は今描いてる『恩寵』を完結させつつ、そこから『星のない海』に繋がる話に少しでも取りかかれたらいいなと思います。月島にも鯉登にも絶対己の恋心を自覚して向き合ってもらうんだ……
今年もありがとうございました。よいお年を!
士官学校出の新米少尉が鯉登大尉に一目惚れして
どうにかお近づきのきっかけを作りたいのになかなか踏み出せず
そんな中、来たる大尉殿のお誕生日に贈り物をすることをふと思い立ち
鯉登大尉の持ち物は派手な物は一目で、地味な物もよくよく見れば高価と分かるものばかりだが
いつも胸ポケットに収まっている手鏡だけが古びた安物であることに気づいたので
大尉殿の手に収まっている様を頭に描きながら百貨店に足を運んで繊細な漆塗りの手鏡を選び
当日、二人きりになれる頃合いを見計らって執務室に赴き緊張に震えながら
「たた大尉殿のお誕生日に●×◇▽…」と包みを差し出して
大尉殿はしばらく手鏡をじっと見つめ
「有り難う。だが……残念ながら手鏡は受け取れん」
手鏡は、と強調されたことで怪訝な顔をしていると、大尉殿がおもむろに胸ポケットから木枠の小さな手鏡を取り出して
「これは、私がお前と同じくらいの歳だった頃に教育係の軍曹から貰った物だ。青二才の私を陰日向で支えてくれた頼もしい男だったが、手鏡など持ち歩くような柄ではなくてな」
「遠く離れた敵の様子は鏡に類する物で視認を試みろと聞いたことがあるだろう。あるときの戦闘で私にも鏡が必要になった。横にいたその軍曹に手鏡を貸せと言ったら、狐につままれたような顔をする……ふふ、あの時の顔は今でも思い出してしまうな」
「代わりに私のを使ったら、遠くの敵から見事に銃で撃ち抜かれた。奴がこの手鏡を寄越してきたのはその次の日のことだ。『昨日は申し訳ありません』『私もこれと同じ物を買いました。今後はいつでもお貸しできるよう身に付けておきます』と言って」
律儀な補佐官だろう、と大尉が笑いながら
「そういうわけで、これは確かに古いが少々思い出深い品だ。他の物に替えるつもりがない。折角用意してくれたのにすまないな」
と話し終えるまでの間に少尉の頭の中は今にもはちきれそうになっていて
(鯉登大尉殿ともあろうお方が手鏡くらい好きに買い替えられないはずがない、そうしないのは並々ならぬ事情があるからなのだと何故今日まで思い至らなかったのか)
「も、申し訳ございません大尉殿ッ私としたことが出過ぎた真似をし△×◎◆☆!!!!」
と直角のお辞儀を繰り返すばかりになるのを鯉登大尉に「落ち着け落ち着け」となだめられ
「しかしずいぶんと上等な手鏡だな。何なら、私からの餞別とでも思ってお前が使うといい。よく似合いそうだ」
それからこれはついでだが、部下のことはこの先も大切にしろ。特に、まだ年若いお前のため損得抜きに骨を折ってくれる人間が一人でもいたら、何があっても手放してはいけない。今のうちから見極めておけ。
よく似合いそうだ、の一言がとどめになってふらふらのまま包みを手に執務室を去りつつ
鯉登大尉の言葉を表情を無限に反芻しながら、彼が心なしか普段よりもおだやかで寛いだ笑みを見せてくれていたことが気になりだす
そしてそれでも贈り物はついに彼の手に渡らなかったことや、言葉の端々に覗いていた強固な意志も
『他の物に替えるつもりがない』
『何があっても手放してはいけない』
あの口ぶりは懐かしい部下の話というより、まるで鯉登大尉殿にとっての、誰よりも大切な――
* * *
みたいな日がいつかの未来にあってほしい。お誕生日おめでとうございました!(昨日上げたかったのに間に合わなかった……)
手鏡のシーン大好きすぎて手を替え品を替え擦り続けてしまう。
どうにかお近づきのきっかけを作りたいのになかなか踏み出せず
そんな中、来たる大尉殿のお誕生日に贈り物をすることをふと思い立ち
鯉登大尉の持ち物は派手な物は一目で、地味な物もよくよく見れば高価と分かるものばかりだが
いつも胸ポケットに収まっている手鏡だけが古びた安物であることに気づいたので
大尉殿の手に収まっている様を頭に描きながら百貨店に足を運んで繊細な漆塗りの手鏡を選び
当日、二人きりになれる頃合いを見計らって執務室に赴き緊張に震えながら
「たた大尉殿のお誕生日に●×◇▽…」と包みを差し出して
大尉殿はしばらく手鏡をじっと見つめ
「有り難う。だが……残念ながら手鏡は受け取れん」
手鏡は、と強調されたことで怪訝な顔をしていると、大尉殿がおもむろに胸ポケットから木枠の小さな手鏡を取り出して
「これは、私がお前と同じくらいの歳だった頃に教育係の軍曹から貰った物だ。青二才の私を陰日向で支えてくれた頼もしい男だったが、手鏡など持ち歩くような柄ではなくてな」
「遠く離れた敵の様子は鏡に類する物で視認を試みろと聞いたことがあるだろう。あるときの戦闘で私にも鏡が必要になった。横にいたその軍曹に手鏡を貸せと言ったら、狐につままれたような顔をする……ふふ、あの時の顔は今でも思い出してしまうな」
「代わりに私のを使ったら、遠くの敵から見事に銃で撃ち抜かれた。奴がこの手鏡を寄越してきたのはその次の日のことだ。『昨日は申し訳ありません』『私もこれと同じ物を買いました。今後はいつでもお貸しできるよう身に付けておきます』と言って」
律儀な補佐官だろう、と大尉が笑いながら
「そういうわけで、これは確かに古いが少々思い出深い品だ。他の物に替えるつもりがない。折角用意してくれたのにすまないな」
と話し終えるまでの間に少尉の頭の中は今にもはちきれそうになっていて
(鯉登大尉殿ともあろうお方が手鏡くらい好きに買い替えられないはずがない、そうしないのは並々ならぬ事情があるからなのだと何故今日まで思い至らなかったのか)
「も、申し訳ございません大尉殿ッ私としたことが出過ぎた真似をし△×◎◆☆!!!!」
と直角のお辞儀を繰り返すばかりになるのを鯉登大尉に「落ち着け落ち着け」となだめられ
「しかしずいぶんと上等な手鏡だな。何なら、私からの餞別とでも思ってお前が使うといい。よく似合いそうだ」
それからこれはついでだが、部下のことはこの先も大切にしろ。特に、まだ年若いお前のため損得抜きに骨を折ってくれる人間が一人でもいたら、何があっても手放してはいけない。今のうちから見極めておけ。
よく似合いそうだ、の一言がとどめになってふらふらのまま包みを手に執務室を去りつつ
鯉登大尉の言葉を表情を無限に反芻しながら、彼が心なしか普段よりもおだやかで寛いだ笑みを見せてくれていたことが気になりだす
そしてそれでも贈り物はついに彼の手に渡らなかったことや、言葉の端々に覗いていた強固な意志も
『他の物に替えるつもりがない』
『何があっても手放してはいけない』
あの口ぶりは懐かしい部下の話というより、まるで鯉登大尉殿にとっての、誰よりも大切な――
* * *
みたいな日がいつかの未来にあってほしい。お誕生日おめでとうございました!(昨日上げたかったのに間に合わなかった……)
手鏡のシーン大好きすぎて手を替え品を替え擦り続けてしまう。
DRF2023一般参加楽しかった〜〜〜〜!ありがとうございました!!
以下帰りの道中でぽちぽち打てる分だけの箇条書き日記!
・荷物厳選したつもりが出発時点で若干リュックが重く不安になる
・ホールまでの道のりとホールそのものが曲がりなりにも分離されていた東会場のありがたみを今更知る
・結局西を通らずに南へ行けるルートってあったんでしょうか……地図準備しといたらよかった……
・予定より到着遅くなったしまずはお買い物急いで回らな!ファンレターは後から書いてお渡ししよ!←フラグ
・「新刊ください!既刊はどれも持ってるので!(ドヤッ」
・想定外の差し入れを頂いてしまう ありがとうございます
・出張編集部ではちゃめちゃに並んでしまい手紙書く時間がなくなる
・そして並んだ時間分を取り戻したさに自分も喋り過ぎてしまう(懺悔)
・話の最中に入江亜季先生がポンと出てきてテンション上がる 北北西〜しか知らないけど読んでます好きです
・Q. ゆくゆくはエロいのも描きたいんですけど今の絵柄とか作風だと合わない気がして……
・A. 確かにエロさはあんまりないですね
・からの色っぽい絵につながるコツを多方面に教えて頂く ありがとうございます②
・渋谷のアフターに向かいはじめてのりんかい線
・を、同行の友人にまるごと案内してもらってしまう ありがとうございます③
・SUMADORI-BAR SHIBUYA、大体のカクテルをアルコール0%から作ってもらえてフードも美味しい最高のお店でした
・リュックが!!!重!!!!
こんな感じでとてもとても楽しかったです。
心残りは先のJBFでゲットした本の感想を手紙でお伝えするつもりが宙ぶらりんになってしまったことと、南会場に一杯一杯で西会場を回れなかったことですが……突然半年前の既刊の感想が届いても何卒大目に見てください……
以下帰りの道中でぽちぽち打てる分だけの箇条書き日記!
・荷物厳選したつもりが出発時点で若干リュックが重く不安になる
・ホールまでの道のりとホールそのものが曲がりなりにも分離されていた東会場のありがたみを今更知る
・結局西を通らずに南へ行けるルートってあったんでしょうか……地図準備しといたらよかった……
・予定より到着遅くなったしまずはお買い物急いで回らな!ファンレターは後から書いてお渡ししよ!←フラグ
・「新刊ください!既刊はどれも持ってるので!(ドヤッ」
・想定外の差し入れを頂いてしまう ありがとうございます
・出張編集部ではちゃめちゃに並んでしまい手紙書く時間がなくなる
・そして並んだ時間分を取り戻したさに自分も喋り過ぎてしまう(懺悔)
・話の最中に入江亜季先生がポンと出てきてテンション上がる 北北西〜しか知らないけど読んでます好きです
・Q. ゆくゆくはエロいのも描きたいんですけど今の絵柄とか作風だと合わない気がして……
・A. 確かにエロさはあんまりないですね
・からの色っぽい絵につながるコツを多方面に教えて頂く ありがとうございます②
・渋谷のアフターに向かいはじめてのりんかい線
・を、同行の友人にまるごと案内してもらってしまう ありがとうございます③
・SUMADORI-BAR SHIBUYA、大体のカクテルをアルコール0%から作ってもらえてフードも美味しい最高のお店でした
・リュックが!!!重!!!!
こんな感じでとてもとても楽しかったです。
心残りは先のJBFでゲットした本の感想を手紙でお伝えするつもりが宙ぶらりんになってしまったことと、南会場に一杯一杯で西会場を回れなかったことですが……突然半年前の既刊の感想が届いても何卒大目に見てください……
原稿用の机に全自動コーヒーメーカーを導入し、毎朝起床時間に合わせて自動でコーヒーができるように予約をセットしたら、毎朝同じ時間に机に直行する習慣が作られつつあって良い感じです。
ズボラじゃない。効率化だ。
あとは何らかのミスで液タブ置いてる机にコーヒーぶちまけたりとかやりかねないので気をつけていきたい。
原作軸の月鯉を描くの三本目ですが、自分の解釈って絶対どこかの方向に偏ってるだろうな……同じ原作読んで同じカプを好きになった人にどう受け取られてるんだろ……と心細くなった時は雨穴さんのAIミステリーに出てきた栗原さんの
「人の知識はどうしても偏るけれど、その『偏り』こそが(あまねく情報を吸収するAIには無い)個性」(要約)
という言葉を思い出しています。
知識に限らず価値観にも同じことが言えるはずなので、他人との価値観の違いで摩擦を起こしそうになった時に心の中でそっと唱えたい言葉でもある。
ズボラじゃない。効率化だ。
あとは何らかのミスで液タブ置いてる机にコーヒーぶちまけたりとかやりかねないので気をつけていきたい。
原作軸の月鯉を描くの三本目ですが、自分の解釈って絶対どこかの方向に偏ってるだろうな……同じ原作読んで同じカプを好きになった人にどう受け取られてるんだろ……と心細くなった時は雨穴さんのAIミステリーに出てきた栗原さんの
「人の知識はどうしても偏るけれど、その『偏り』こそが(あまねく情報を吸収するAIには無い)個性」(要約)
という言葉を思い出しています。
知識に限らず価値観にも同じことが言えるはずなので、他人との価値観の違いで摩擦を起こしそうになった時に心の中でそっと唱えたい言葉でもある。
『恩寵』p01-09
原作軸(313~314話)/月鯉未満の月と鯉
鶴見中尉のいない世界に突如放り出された二人の部下達が、新しい関係を結びなおすまでの話。
※既刊『発火前夜』『星のない海』と同軸設定ですが、主要なエピソードの繋がりはありません
畳む
原作軸(313~314話)/月鯉未満の月と鯉
鶴見中尉のいない世界に突如放り出された二人の部下達が、新しい関係を結びなおすまでの話。
※既刊『発火前夜』『星のない海』と同軸設定ですが、主要なエピソードの繋がりはありません
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原稿作業が楽しいので普通に作業の話をしてしまう。
今までで一番仕上げに時間をかけています。いつも〆切に追われて時短してるだけで本当はこれくらい丁寧にやりたかった!!と思いながら塗ったり削ったりしています。とはいえ一定の時間制限は設けているので妥協した部分もあるし、時間かけたところでどうにもならない技術が浮き彫りになって凹んだりもしています。
ひえ~~濃淡の正解に最短でたどり着きたいよ~~
今までで一番仕上げに時間をかけています。いつも〆切に追われて時短してるだけで本当はこれくらい丁寧にやりたかった!!と思いながら塗ったり削ったりしています。とはいえ一定の時間制限は設けているので妥協した部分もあるし、時間かけたところでどうにもならない技術が浮き彫りになって凹んだりもしています。
ひえ~~濃淡の正解に最短でたどり着きたいよ~~
ゴカム実写化に合わせて今月末まで本編全話無料なってますね! 自分もちょうど連載最終回を迎えるタイミングではまった遅めの民なので、いろんな機会にいろんな人がはまるチャンスがあると嬉しい。
以下ゴールデンカムイ未読の頃に何となく頭に入っていた情報
・舞台は北海道、主人公の名前は杉元とアシリパさん
・土方歳三が生きてる設定でめちゃくちゃ格好いい爺さんとして登場する
・さりげない所に名画モチーフの構図が使われてるらしい(当時Twitterで見たのは多分稲妻強盗の赤ん坊のシーン)
・ラッコ……鍋……?
・おもに絵柄と↑の影響でゆるいシュールギャグ系の作品かと思ってたら時々ものすごい熱量の長文感想が目に留まる
・もしかしてこれ結構ガチで人が戦って死ぬタイプの話か?
・尾形 鶴見中尉 鯉登少尉 ←主人公(と土方)以外に名前だけ知ってた登場人物
・無骨な男達の距離感おかしい二次創作がいっぱい流れてくる………
外野にいると入ってくる情報の系統がバラバラ過ぎて謎の漫画、というイメージが強かったんですが、多分大筋はアクションバトル漫画なんだろうな、ハガレンとか好きだしこれも読んだらハマるかも……という予感だけはしてました。
何度か全話無料のタイミングがあった中おととしのGWに読み始めたのはほんとに偶然で、敵味方入り乱れすぎて初読じゃ細かい流れまで分からん!でも不死身の杉元めちゃくちゃ好き~~!と思いながら一日100話弱のペースで読んでその後も色々反芻してるうちに
・鶴見中尉の側近っぽいけどどう見ても中尉について行ききれてなくて不憫だった人
とか
・最終回まで読んで初めて あれ?こんな格好よかったか?いつの間に?? ってなった人
が気になりだして今に至ります。
本編読み始めるまで全く知らなかったキャラもいて、知らなかった設定もあって(そもそも「刺青のある脱獄囚を探して暗号を解け!」というストーリーであることを知らなかった)、ハマるの遅かった…!となった後も展示に30,31巻加筆に作者インタビューもあって楽しかったな。
あと無骨な男達の距離感おかしい二次創作は無事大好物になりました。ありがとうございます。文字通り受け身がとれるだけのフィジカルを備えた受けはストライクゾーンなんよ……
は~~~やっぱり今日のインテの空気も吸いたかったな